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東京コーヒーで、買ってみた。

稲城市に引っ越してきて8年が経つ、もつにこみと申します。
妻と子ども2人と暮らす、もうすぐ40歳。どうぞ、よろしくお願いします。

市内の各地域の情報が投稿されるSNSの掲示板をぼんやり流し読みしていると、
コーヒー豆を焙煎しているお店が出てきました。

その名も「東京コーヒー」

なんだかドキッとしました。
分かりやすいけれど、お世辞にも都会とは言えない稲城に、そんなお店があるとは。

稲城市は地形的な特徴により、地域が分断されています。
それは仕方のないことだし、それを踏まえて暮らしが重ねられているから、なにも批判するところはないのです。
でも、ほかの地域を知らないことで、数年住んでいてもまだまだわからない稲城があるなと思ったのです。

写真から見ると、真新しさはなく、むしろ長年の歴史を感じる佇まい。
並んでいる豆の名前を見ても、長いとか謎の数字とかが入っていない、シンプルな手書き。

なんだか信頼できるなぁと、ふんわり思えました。

妻の提案もあって、そのお店に行く機会を得て、お店に行ってみると、
感じのいい奥様がいたので、気になっていたことをぶつけました。

・いつからやってるんですか?
・このブレンドの名前の意味(ドーロ)は?

なんと30数年前からやっているのだそう。

もともとは都内で豆の卸を手掛けて、いくつもの店と取引をしていたけれど、
体調を崩したのを機に、稲城で個人売買を始めて、数年は路面店をやったけど、
自宅兼店舗でやり始めて30年くらい・・って、何という説得力。

僕の見立てでは、浅〜中煎りがメインで、
ちょうど店主と同じくらいの年代の方向けの味を作られているような印象でした。
並んでいた豆も、黒よりは茶色系の明るい豆が多く、
「ブレンド」ではなく「ミックス」と表現されているのも好感がありました。

ちなみに、たぶん1番人気であろう「ドーロ」という名前の“ミックス”は、
“道路”でも、“泥”でもなく、“コーヒーの王様”という意味とのこと。
僕では無知すぎて、頷くくらいしかできなかったので、ご存知の方がいれば教えてくださいませ。

店内には小さな焙煎器がいくつもあり、どれも現役のようで、
「豆も少しずつ焼いてるのよ」とおっしゃる通り、とても新鮮でした。

画像1

まずはお試しということで、100gずつ。

って言ったそばから袋詰めが終わってて、魔法のようでした。
たぶん僕が買ったいくつかのお店の中で、1番手際がいい。
真っ白な袋に、奥様が書き込む商品名。

シールもいいけれど、手書きもいいなぁなんて感じ入り、とても気持ちの良い買い物ができました。

そんなやりとりを、車で待っていた妻や子どもに話すと、
ぜひ中を見たいと行って店内へ行ってしまいました。

店内では、奥さんのほかに旦那さんも出てきて談笑していました。
意外とコーヒー合うから・・と言って渡してくださったのは、
「じゃり豆」という豆菓子でした。
さらに帰り際、店の外に出てきてくれて見送っていただきました。

ニコニコと笑顔で手を振ってくれて、まるで親戚の家から帰るときみたい。
最近、こんなに温かな気持ちになれる買い物したことなかったなぁと思いました。

いろんな豆を試したい、というよりも、またあのご夫婦に会って話したい。

美味しいコーヒーでしたよ、って言いたいなぁ。

これからも、美味しいコーヒーのように、丁寧に書いていきたいと思います。

東京コーヒー(稲城市平尾1−44−23 電話042-331-2589

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